次世代のBCR-ABL阻害剤であるニロチニブが、イマチニブ抵抗性・不耐容の慢性骨髄性白血病(CML)患者とフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者(PH+ALL)に有効であることが、わが国で行われたフェーズ2臨床試験で確認された。海外と同じ承認用法・用量である1日2回400mgの投与で優れた忍容性と有効性が示された。成果は10月10日から12日に京都市で開催された日本血液学会でNTT東日本関東病院血液内科部長の臼杵憲祐氏が発表した。

 フェーズ2試験はイマチニブ抵抗性・不耐容性のCML-CP(慢性期)患者16人、AP(移行期)患者7人、BC(急性転化期)患者4人、PH+ALL7人の合計34人を対象に1日2回400mgを投与することで行われた。イマチニブ不耐容の患者はCML-CPで12人、APで3人含まれていた。B期、PH+ALLの患者はすべてイマチニブ抵抗性の患者だった。BCR-ABLに変異のあった患者はCML-CPで4人、APで6人含まれていた。BCで2人、PH+ALLで4人だった。

 血液学的効果は、CML-CPの患者の場合ベースラインで血液学的完全寛解(CHR)が得られていなかった6人全員に認められ、APでは5人、BCでは2人、PH+ALLは3人に認められた。CML-CPの患者では15人の患者で細胞遺伝学的大寛解が得られ、うち11人の患者は細胞遺伝学的完全寛解、4人の患者は細胞遺伝学的部分寛解だった。分子遺伝学的大寛解は9人の患者で得られた。APの患者では1人、BCの患者では2人で細胞遺伝学的大寛解が得られ、いずれも細胞遺伝学的完全寛解、分子遺伝学的大寛解が得られた。BCR-ABL変異の有無関わらず、一様に効果が認められた。

 一方毒性は、非血液毒性は発疹(61.8%)、鼻咽頭炎(50.0%)、頭痛(47.1%)、悪心(44.1%)などがよくみられたがグレード3/4のものは少なかった。血液毒性は好中球減少などが比較的多く見られたが、そのほとんどは休薬、減量などでコントロール可能だったという。

 ニロチニブは今回発表されたデータを基に申請が行われている。