新潟グリベック研究会は慢性骨髄性白血病(CML)患者におけるイマチニブの長期データ(有効性・安全性)を明らかにした。長期にわたって効果が持続することなどが示された。10月10日から12日に京都市で開催された日本血液学会で、研究会を代表して、新潟大学の増子正義氏が発表した。

 発表されたデータは2002年1月から2007年3月までに登録された130人を対象にしたもの。このうち慢性期(CP)が114人、移行期(AP)が11人、急性転化期(BC)が5人だった。イマチニブの投与開始時期は2001年8月から2007年3月までで、年齢の中央値は55.2歳(15-102)。観察期間中央値は57カ月だった。

 解析の結果、イマチニブ投与例における72カ月無病期進行生存率は、慢性期で94.2%、移行期で63.6%だった。18カ月までに分子遺伝学的大寛解に到達した患者の方がその後の維持率が良いことがわかった。投与開始後の3log減少率、4log減少率は年を経るごとに上昇し、60カ月後にそれぞれ約80%、約70%に到達した。18カ月以内の分子遺伝学的大寛解には400mgの継続投与が重要であるという。しかし、高齢者を中心に400mgの継続投与が不可能な症例があり、今後の検討課題だと指摘された。

 一方、副作用ではグレード2以上の貧血が長期投与例でも2割弱の患者で認められた。

 61人を対象に維持投与中のイマチニブの血中トラフ値を測定したところ、中央値は976ng/mLで欧米で報告されているレベルと同様だった。トラフ値は投与量依存的に上昇し、同研究会の発表では、同じ用量投与群では年齢、体表面積とトラフ値には相関がなかった。また、トラフ値が中央値より高い群で18カ月以内の分子遺伝学的大寛解の率が少し高かった。