再発・難治性T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)/リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)に対するネララビンの国内フェーズ1臨床試験の結果が明らかとなった。海外での成人・小児患者それぞれに対する用法・用量で、日本人の成人・小児患者でも忍容性が確認された。また、有効性、薬物動態も海外の結果とほぼ同様だった。成果は10月10日から12日に京都市で開催された日本血液学会で、国立がんセンター中央病院第一領域外来部部長の飛内賢正氏によって発表された。

 ネララビンはara-Gのプロドラッグで、T細胞に対して特異的な代謝拮抗性の作用を持つ。わが国では米国のデータに今回発表されたデータを加えて審査され、既に承認されている。

 フェーズ1臨床試験では成人、小児それぞれ最初に登録された3人目まで、第一コースとして低用量を投与され、そこで忍容性に問題がないことを確認し、次のコースから米国の用量を投与された。4人目からは米国の用量を最初から投与された。具体的には成人の場合、21日を1サイクルとし1日目、3日目、5日目にネララビンを投与するが、第一コースは1000mg/m2、次コースは1500mg/m2とされた。小児の場合、21日を1サイクルとし、1日目から5日目ま連続して投与するが第一コースは400mg/m2、次コースは650mg/m2とされた。試験には成人7人(年齢中央値17歳)、小児4人(年齢中央値6歳)が参加した。

 試験の結果、成人7人中完全寛解に1人到達し、2人にネララビン投与後同種造血幹細胞移植が実施された。小児4人中2人が完全寛解に到達し、1人にネララビン投与後同種造血幹細胞移植が実施された。

 一方、有害事象は全ての患者に発現した。成人で高頻度に発現したのは、傾眠、悪心だった。小児で高頻度に発現したのはリンパ球減少、ヘモグロビン値低下、尿潜血陽性だった。グレード3または4の有害事象は成人の5人、小児の3人に発現し、リンパ球減少(成人4人、小児3人)、白血球減少(成人1人、小児3人)が多かった。治療に関連した死亡はなく、重篤な有害事象は小児1人に見られた帯状疱疹だけだった。