現在、治癒切除できない胆道癌に対し、ゲムシタビンおよびテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(S-1)が使用できる。ただし、胆道癌は、肝内胆管癌と肝外胆管癌(肝門部胆管癌を含む)に分かれており、癌の部位によって予後に差があることが明らかになっている。こうしたことから、神戸大学肝胆膵外科の味木徹夫氏らは、胆道癌の発生部位による治療効果の違いに注目、検討結果を第16回日本消化器関連学会週間で報告した。

 対象は、2002年2月から2007年9月までにゲムシタビンを投与した肝内胆管癌11人(男性9人、女性2人、平均年齢65歳)と肝門部胆管癌9人(男性6人、女性3人、平均年齢64歳)。原発巣が切除できた割合は、肝内胆管癌45%、肝門部胆管癌56%。治療は、まずゲムシタビンの投与を開始し、病状悪化となった後、S-1に移行する方針で行われた。

 ゲムシタビンの奏効率は、肝内胆管癌73%、肝門部胆管癌86%だった。1年累積生存率を比較すると、肝内胆管癌46%に対し、肝門部胆管癌78%となった。味木氏は、「検討した患者数が少なく、有意差は得られなかったが、肝門部胆管癌に比べ、肝内胆管癌の短期間の治療成績は十分なものとは言えなかった」とし、何らかの治療の工夫が必要との見解を示した。