メディネットは、9月24日、東京大学医学部附属病院と、肝細胞癌肝外転移、肝内胆管癌、食道癌を対象とした、ガンマ・デルタT細胞療法を用いた臨床研究を開始したと発表した。この臨床研究は、新たな癌に対するガンマ・デルタT細胞療法の有効性を評価するもので、既に大腸癌肺転移などに対する臨床研究も開始している。

 ガンマ・デルタT細胞療法は、免疫にかかわる細胞であるT細胞のうち、γδ型T細胞という細胞を選択的に増殖して体内に投与する方法。癌細胞では、癌細胞に特異的なたんぱく質などの抗原を、主要組織適合抗原クラスI(MHCクラスI)を介して細胞表面に提示することが知られている。細胞傷害性T細胞はこのMHCクラスIを認識して殺傷するが、癌細胞によってはMHCクラスIを介して特異的な抗原を示さない場合がある。γδ型T細胞は、このMHCクラスIを介さずに癌細胞を殺傷する能力があると考えられている。

 肝細胞癌肝外転移は、肝細胞癌が肺や骨などに転移してしまった症例を対象にする。肝内胆管癌は、術後患者を対象としてゲムシタビンとガンマ・デルタT細胞療法を併用した術後補助療法として実施する。食道癌は、再発または手術不能な食道癌患者を対象としてガンマ・デルタT細胞療法を行う計画だ。