乳癌術後補助療法として、タモキシフェン(TAM)とアロマターゼ阻害剤レトロゾール(LET)の効果を比較した大規模フェーズ3臨床試験「BIG1-98」の試験デザインおよびこれまで発表されてきた中間解析の総括と最終的な解析の概要が報告された。最終解析結果は2008年12月に報告される予定だ。米国Dana-Farber Cancer InstituteのAnita Giobble-Hurder氏らが、9月12日から16日にスウェーデンのストックホルムで開催された欧州癌治療学会(ESMO)で発表した。

 Breast International Group(BIG)1-98は、閉経後女性を対象に行われた国際的無作為化二重盲検フェーズ3臨床試験。1998年から2000年に1828人が登録され、TAMを5年間投与する群とLETを5年間投与する群に割りつけられた。

 また、1999年から2003年には6182人が登録され、TAM5年間投与群とLET5年間投与群に加え、TAM2年間投与後、LETを3年間投与する群と、LET2年間投与後、TAMを3年間投与する群の4群で比較された。

上記患者の合計8010人を対象とし、スイッチ群は薬剤変更時に打ち切りとしたPrimary Core Analysis(PCA)では、追跡期間中央値25.8カ月で、LETのほうがTAMに比べて無増悪生存が有意に改善したことが示された(New Engl J Med 2005;353,2747-57)。

 この結果を受け、TAMのみを投与していた患者に対し、TAMの結果が良好でないことを知らせて非盲検法としたところ、全体で602人(24.5%)がLET投与に変更した。他の3群は盲検法のまま継続された。

 また、PCAで認められたLETの有効性は、LETまたはTAMの単剤投与群のみ(4922人)において、追跡期間中央値50.9カ月で行われた解析でも再確認されている(J Clin Oncol 2007; 25, 486-92)。

 Giobble-Hurder氏によれば、当初計画された最終的な解析は、2年目に再発していない患者5828人において、同じ薬剤を継続する場合と別の薬剤に切り替えた場合を比較することである。この解析の追跡期間は44.9ヶ月となる見込みである。

 一方、現在の臨床医の興味は、術後のLET単剤投与と2剤の逐次投与(TAMに引き続きLET投与もしくはLETに引き続きTAMを投与する群)を比較することであるという。この問題については、4群比較を行った6182人において、探索的に解析され、追跡期間は70.7ヶ月となる予定である。これらのデータが待たれるところである。