多標的チロシンキナーゼ阻害剤のスニチニブ(SU)は、イマチニブ(IM)抵抗性の消化管間質腫瘍(GIST)またはIM耐性GISTの患者に、全生存期間の延長もたらすことが、フェーズ3試験のrank-preserving structural failure time(RPSFT)解析の結果、明らかになった。9月12日から16日にスウェーデン・ストックホルムで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で、ベルギーUniversity Hospital GasthuisbergのPatrick Schoffski氏が報告した。

 SUがフェーズ3プラセボ対照二重盲検試験の中間解析において、プラセボに比べて全生存率を有意に改善したことから、本試験ではIM抵抗性GISTおよびIM耐性GISTにおけるSUの長期的な有効性と安全性を評価した。

 本試験ではSU50mg投与群に243人、プラセボ投与群に118人を無作為に割り付け、4週間投与、2週間休止とした。疾患が進行または盲検フェーズ終了後の104人をSUにクロスオーバーした。主要評価項目は無増悪期間(TTP)、副次的評価項目は全生存期間、無疾患生存率(PFS)などとし、安全性と忍容性は有害事象と臨床検査の結果から評価した。

 従来の解析で行った2007年11月に集計した両治療群のOSの中央値は、SU投与群で73.9週、プラセボ投与群で64.9週であったが、クロスオーバー試験では長期的なOSに対し治療効果の推定にバイアスが加わってしまう。そこで、時間依存型共変量を扱うことが可能な生存時間モデルのRPSFT解析を採用し、クロスオーバーの影響を加味して推定することとした。

 RPSFT解析では、OSの中央値の推計はSU投与群で73.9週、プラセボ投与群で35.7週であり、SUの治療効果が顕著に示された(HR 0.46、p<0.001)。試験全体で最も多かった治療関連性の有害事象は、下痢、疲労、嘔気の順で、心事象の発生率は4.3%と低かった。

 これらの結果から、IM抵抗性GISTおよびIM耐性GISTでは、SUの長期的な投与によりOSは約2倍となり、受容可能で予測可能な安全性を有することが示された。