trabectedinpegylated liposomal doxorubicin(PLD)の併用により、再発・難治性の卵巣癌患者で無疾患生存期間(PFS)が延長した。9月12日から16日にスウェーデン・ストックホルムで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で、米国University of California、Irvine Medical CenterのBradley J.MonK氏が報告した。

 trabestedinはホヤ由来のテトラヒドロキノリンアルカロイドで、DNAの小さな溝に選択的に結合し、細胞周期のG2-Mを遮断する。

 再発・難治性の卵巣癌に対するtrabectedinの単剤投与による活性は、白金製剤に感受性がある患者の二次治療および三次治療において37%の奏効率を示すことが3件のフェーズ2試験により確立されている。

 本フェーズ3試験では、再発性卵巣癌への非白金製剤ベースの化学療法による二次治療として、PLDとtrabectedinの併用投与とPLD単剤投与の有効性と安全性を比較した。

 対象は、白金製剤ベースの一次治療に反応後に進行した卵巣癌患者672人(年齢の中央値57歳)。

 PLD30mg/m2とtrabectedin1.1mg/m2を3週間ごとに併用する群(337人)と、PLD 50mg/m2を4週間ごとに投与する群(335人)に対象を無作為に割り付け、主要評価項目は無疾患生存率(PFS)とした。

 PFSの中央値はPLD+trabectedinの併用群で7.3カ月、PLD投与群で5.8カ月であった(HR=0.79、p=0.0190)。一次治療の白金製剤投与から6カ月以上経過している患者(対象の65%)では、PFSの中央値は併用群で9.2カ月、PLD投与群で7.5カ月であった(HR=0.73、p=0.0170)。中間解析における全生存率(OS)は併用群20.5カ月、PLD投与群19.4カ月であった(HR=0.85、p=0.15)。

 奏効率は併用群28%、PLD投与群で19%であった。

 グレード3以上の有害事象で最も多かったのは、併用群では嘔吐と嘔気、PLD投与群では手足症候群と粘膜炎・口内炎であった。グレード3以上の好中球減少症と白血球減少症の発生率は、併用群でそれぞれ72%と63%でPLD投与群の30%と20%よりも高く、またALTの上昇も併用群で高い発生率であった。