治療歴のない局所進行性または転移性の非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対するvandetanib(VAN)100mg+ビノレルビンとシスプラチン(VC)またはゲムシタビンとシスプラチン(GC)の安全性プロファイルは、受容可能ではないことがフェーズ1の多施設オープンラベル試験で明らかになった。9月12〜16日にスウェーデン・ストックホルムで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で、英Christie Hospital NHS TrustのFH. Blackhall氏が報告した。

 VANは、選択的に血管内皮成長因子受容体(VEGFR)、上皮細胞成長因子(EGFR)などのシグナル伝達を阻害する経口薬である。

 本試験の対象は、治療歴がないNSCLC(B〜検亡擬17人(男6女11、平均年齢60歳)とし、VANをVCまたはGCと併用する場合の安全性と忍容性を調査した。

 VANは100mgを毎日1回投与し、併用でVC(Vは25mg/m2を1、8日目、Cは75mg/m2を1日目に静注)またはGC(Gは1250mg/m2を1、8日目、Cは75mg/m2を1日目に静注)を投与し、21日クールとした。VAN関連の用量制限毒性(DLT)を認める患者が2人未満の場合、追加のコホートでVANを300mgでVCまたはGCとの併用することとした。

 その結果、各群でDLTを3件ずつ認めた。VAN100mg+VC群(9人)では肺動脈血栓塞栓症が1人、無症候性のQTc延長が2人、VAN 100mg+GC群(8人)では末梢虚血、肺動脈塞栓症、四肢の静脈血栓症が各1人に発生した。耐量についてプロトコルの基準を満たさなかったため、VAN300mgの併用レジメンには移行しなかった。

 最も多かったCTCAE(米国National Cancer Instituteの有害事象用語基準)のグレード3以上に相当する有害事象は好中球減少症で、各群で4人ずつに発生した。

 VANとビノレルビンまたはゲムシタビンとの間に明らかな薬物動態の相互作用は認められなかったが、VANの存在下ではシスプラチンへの曝露が30%まで増加した。これは有機カチオントランスポータ(OCT2)の阻害または白金の蓄積により、VANとの相互作用が発生したと考えられた。

 有効性の評価が可能な11人中、部分奏効はVAN+GCで1人、8週間以上の安定はVAN+VCで1人とVAN+GCで3人、疾患の進行はVAN+VCで5人とVAN+GCで1人に認められた。

 NSCLCの治療歴がある患者に対しては、VAN300mgの単独療法およびVAN100mgとドセタキセルとペメトレキセドの併用療法がフェーズ3試験で評価中である。