ドセタキセル(DOC)とS-1の併用レジメンにより、進行性の非小細胞肺癌(NSCLC)に有望な活性がみられ、毒性も中等度であることがフェーズ1および2の試験結果から明らかになった。9月12日から16日にスウェーデン・ストックホルムで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で、日本医科大学付属病院の下川恒夫氏が報告した。

 本フェーズ1および2試験では、ドセタキセルとS-1の併用レジメンについて、用量制限毒性(DLT)、最大耐用量(MTD)、推奨量(RD)、有効性と安全性を決定した。

 対象は、進行性で切除不能なNSCLCが組織学的または細胞学的に確認された20〜75歳の患者とし、フェーズ1試験に9人、フェーズ2試験に60人が登録した。

 フェーズ1試験では、DOCを1日目にレベル1で50mg/m2、レベル2で60mg/m2、S-1を1〜14日目に毎日投与し、3週間ごとの投与とした。S-1の用量は体表面積で設定し、1.25m2未満は40mg、1.25m2以上1.50m2未満は50mg、1.50m2以上は60mgを1日2回の投与とした。

 フェーズ1試験の対象9人中6人が用量レベル1で、DLTは1件に発生し、S-1のコンプライアンスが10日未満であった。レベル2の3人にDLTは認められなかった。このためフェーズ2試験のDOCの用量は60mg/m2とした。

 フェーズ2試験の部分奏効は30%(18人)、不変26.7%(16人)であった。全生存期間の中央値は12.5カ月で、このような患者集団における標準的な白金製剤による治療の結果と同等と考えられる。

 最も多かったグレード3以上の有害事象は好中球減少症(73.3%)と食欲不振(13.3%)であった。

 これらの結果から、DOCとS-1の併用は進行性のNSCLCの治療に使用可能で有効だと考えられた。下川氏は、本併用レジメンの正当性を証明するにはさらに調査が必要としている。