新しいマルチキナーゼ阻害剤で血管新生阻害作用を持つパゾパニブ(GW786034)が卵巣癌に有効である可能性が明らかとなった。フェーズ2臨床試験で腫瘍マーカーであるCA-125の低下した患者が確認された。成果は9月12日から16日にスウェーデンのストックホルムで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)でオーストラリアPrince of Wales HospitalのM.Freidlander氏によって発表された。

 パゾパニブはVEGF-R1、VEGF-R2、VEGF-R3、PDGFR-α/β、c-kitのチロシンキナーゼを阻害する活性を持った化合物だ。

 フェーズ2臨床試験は2つのステージから構成されており、まずステージ1として800mgのパゾパニブを毎日28日間投与し、20人の患者でCA-125値による中間解析を行う。そこで、効果が2人以上で認められた場合にステージ2として15人の患者を追加して、投薬を行い、最終的にCA-125の低下が認められた患者数が7人以上であれば試験は成功とした。

 実際に投薬を受けた患者は36人で試験に参加する前に21人がファーストラインの治療を、15人がセカンドラインの治療を受けていた。試験に参加した日数の中央値は71.5日(8-673)だった。

 試験の結果、CA-125が50%以上低下した患者は36人中11人で、奏効率は31%(95%信頼区間16-48)。奏効期間中央値は113日(95%信頼区間58-190)で、12週以上効果が持続した患者は8人いた。また20人の患者が安定状態(SD)となった。

 一般的にパゾパニブの投与に患者は良く耐えることができた。多く見出された副作用は下痢(47%)、倦怠感(47%)、吐き気(47%)、腹痛(31%)、高血圧(31%)だった。

 現在卵巣癌を対象としたフェーズ3臨床試験が計画されているという。