マルチキナーゼ阻害薬スニチニブの進行腎細胞癌に対する効果は、米Memorial Sloan-Kettering Cancer Center が作成したリスク分類(MSKCC分類)が低ければ低いほど高いことが示された。1施設で行われた臨床試験、および承認後に投与された患者の結果を解析した結果、明らかとなったもの。成果は9月12日から16日にスウェーデンのストックホルムで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)でスペインHospital De OctubreのD.Castellano氏によって発表された。

 解析の対象は、転移が確認され腎細胞癌を組織学的に確認した患者で、全身状態のスコアであるPSは0から3で、臓器状態は適切な患者のデータ。患者には4週間連日スニチニブを50mg投与し、2週間休薬する6週間を1サイクルとして投与が行われた。

 84人のデータが解析され、PSが0-1と比較的全身状態のいい患者が83%、2-3と比較的悪い患者が17%だった。年齢中央値は57歳(27-86)で、腎摘出術は85%が受けていた。組織型は、淡明細胞型細胞癌が83%、乳状細胞癌が9%、紡錘型細胞癌が8%だった。87%の患者で転移部位が2カ所以上に上っていた。MSKCCのリスク分類は0が47%、1が38%、2が15%だった。64人の患者がサイトカイン療法難治性で、10人の患者がサイトカイン不耐性で、10人の患者はサイトカイン療法の経験がなかった。投与サイクル中央値は7回(1-22)だった。

 解析の結果、評価可能だった62人の患者で、完全奏効(CR)が1人、部分奏効(PR)が27人、2人がマイナーPRで、奏効率は38.0%だった。フォローアップ期間中央値22カ月で、無増悪生存期間(PFS)中央値は12.7カ月(95%信頼区間9.5-18.3)、全生存期間(OS)中央値は22.6カ月(95%信頼区間18.2-33.7)だった。MSKCCのリスク分類でPFSを比較したところ、0の患者では15.8カ月、1の患者では10.2カ月、2の患者では4.8カ月で、リスク分類によって異なることが示された。

 副作用はグレード3/4の血小板減少症が14%、グレード3/4の好中球減少症が7%、グレード3/4の貧血が5%の患者に見られるなどだった。