ナノ粒子アルブミン結合パクリタキセル(NAB-PACLITAXEL)、抗血管内皮増殖因子抗体ベバシズマブゲムシタビンの併用がHER2陰性転移性乳癌患者のファーストライン療法として有望である可能性が明らかとなった。3剤を併用するフェーズ2臨床試験の中間解析の結果、高い奏効率を示した。成果は9月5日から7日に米国ワシントンDCで開催されたBreast Cancer Symposium(ASCO Breast)で米Braman Family Breast Cancer InstituteのS.Gluck氏によって発表された。

 フェーズ2臨床試験は、全身状態が比較的良いHER2陰性の転移性乳癌患者25人を対象に行われた。患者の年齢中央値は54歳(34-69)で転移が多かった部位は肝臓(44%)、骨(40%)、肺(40%)だった。患者には28日を1サイクルとして1日目と15日目にゲムシタビン1500mg/m2、NAB-PACLITAXEL150mg/m2、ベバシズマブ10mg/kgを投与した。2サイクル後に効果を評価した。試験の主要評価項目は無増悪生存期間だが、今回の中間解析ではまだ中央値が出ておらず、副次評価項目である奏効率について発表された。

 現在までに23人の患者が2サイクル以上の投薬を受けており、投与サイクル数の中央値は5(1-11)。フォローアップ期間の中央値は6.3カ月だった。

 中間解析の結果、完全奏効(CR)が3人、部分奏効(PR)が9人で奏効率は52%となった。わずかな縮小、6カ月を超える安定状態(SD)となった8人の患者を含めると、疾患制御率は87%となった。

 一方、副作用は、多く見られたのが、脱毛(56%)、吐き気/食欲不振(44%)、倦怠感(32%)、疼痛(32%)だった。1人だけグレード4の副作用を起こした患者は、発熱性好中球減少症だった。入院が必要となった重篤な副作用は5件発生したが、そのうち2件はポート部位の感染症だった。