若い日本人女性における子宮頸癌の認知度は、米国・豪州に比較すると、圧倒的に低いことが明らかになった。これは、女性産婦人科医を中心に設立された「子宮頸がん予防の会」が行った調査の結果で、9月4日に発表された。調査は、日本、米国、豪州における18歳から26歳の女性、それぞれ100人を対象に、インターネットを介して行われた。

 その結果、米国、豪州の女性のほぼ100%が子宮頸癌という病気を知っていた一方で、日本人女性の約4割が「子宮頸癌という名前を初めて知った」と回答していた。また、子宮頸癌の主な原因であるヒト・パピローマウイルス(HPV)について、米国女性の98%、豪州女性の74%が知っていたにも関わらず、日本人のうちHPVを知っていた女性の割合は24%と低い数字であった。

 また、子宮頸癌検診の受診経験に関する問いに対して、米国の72%、豪州の54%が受診経験を持っていたが、日本人の受診経験率は9%と非常に低かった。

 HPVは、性交渉の経験のある女性の8割以上が一度は感染した経験を持つありふれたウイルスだ。多くの女性では、HPVの感染は一過性であり、子宮頸癌となることはないが、一部、何らかの理由でHPVが持続感染した場合に子宮頸癌が発症するといわれている。

 そのため、米国癌協会(ACS)は、性交渉を開始したのち3年以内、また21歳以上が子宮頸癌検診を受診するよう推奨している。一方、日本では、子宮頸癌検診の推奨を勧める年齢を、厚生労働省がそれまでの30歳から20歳に引き下げたのは2004年とつい最近のことだ。しかも、推奨年齢を引き下げただけで、学校教育などで若い女性を対象に子宮頸癌検診の重要性を示す活動もほとんどなされていない。

 検診非受診の日本人女性の約半数が、「今までに検診を受けるきっかけがなかった」と回答していることからも、若い女性を取り巻く環境の違いが、日本における検診受診の低さに影響していると分析できそうだ。