グラクソ・スミスクライン代表取締役専務の平手晴彦氏は、分子標的薬ラパチニブ(海外での商品名「Tykerb」)の乳癌を対象にした承認が来年早々にも下りる見込みであることをこのほど明らかにした。

 ラパチニブは、上皮細胞成長因子受容体のErbB1とErbB2(HER2)を可逆的に阻害する低分子化合物。ErbB1とErbB2はさまざまなヒトの腫瘍で過剰発現し、予後や生存率の低下に関与しているとされている。

 ラパチニブの申請対象は、HER2過剰発現の手術不能または再発乳癌。5FU系の抗癌剤であるカペシタビン(商品名「ゼローダ」)との併用投与と単独投与の両方が申請されている。HER2過剰乳癌で特に脳転移のある患者には、早期の承認が期待されている。

 平手氏は「現在のグラクソ・スミスクラインには癌の会社のイメージはないが、癌領域で今後5年から7年の間に2桁の製剤を発売し、癌の領域を柱にしていく」と語り、画期的な抗癌剤を患者に早く供給することに意欲を見せた。また、ラパチニブに続く分子標的薬として期待されているパゾパニブの国内臨床試験も一部で開始されていることを明らかにした。

 また、平手氏は、現在、申請中の子宮頸癌予防ワクチンについては、学会や種々の団体に働きかけて、普及に尽力し、最終的には子宮頸癌をなくすことに結び付けたいと強調した。そのためには同様に子宮頸癌予防ワクチンを申請している万有製薬と協調することも考えているという。