大鵬薬品の米国法人が米国、欧州、南米で実施していた、未治療進行再発胃がんを対象に経口5FU系製剤S-1とシスプラチン(SP療法)を投与するフェーズ3臨床試験FLAGS試験が有意差を示せなかったことが明らかとなった。この結果を受けてフランスsanofi aventis社はS-1の開発及び商業化に関するテリトリー権を大鵬薬品に返還した。大鵬薬品は欧米で今後新たなパートナーを探すことになる。

 FLAGS試験はSP療法と静脈投与5FU−シスプラチンを併用するFP療法を比較する無作為化比較試験。主要評価項目は全生存期間における優越性だった。試験の結果、生存曲線はSP療法がFP療法を上回っていたが、有意差を示すところまでいかなかった。安全性はSP療法がFP療法に比べて良好だった。

 今回の結果からSP療法の海外での可能性がなくなったわけではない。それは、FLAGS試験での用法・用量が、日本で投与されている用法・用量とは異なるためだ。S-1は日本では1日あたり80mg/m2投与するが、FLAGS試験では50mg/m2しか投与されていない。また、国内の併用試験では3週間連日投与して2週間休薬する投与スケジュールだったが、FLAGS試験では4週間サイクルで3週間投与するというスケジュールだった。またS-1と併用するシスプラチンの量が75mg/m2だったのに対して、静脈投与群では100mg/m2だった。

 国内では、胃癌学会の討議の結果、進行胃がんのファーストラインはS-1-シスプラチンの併用であるとのコンセンサスが得られている。