既に食道癌などの初期病変の検出精度向上に貢献しているNBI(Narrow Band Imaging)システムが、子宮頸癌の初期病変の検出にも有用であることが示された。これは慶應義塾大学医学部産婦人科学教室の藤井多久磨氏の研究結果で、7月17〜19日に名古屋市で開催された日本婦人科腫瘍学会学術集会で発表された。

 研究は、2007年3月から12月の間に、同大学病院の外来診察を受けた患者で、コルポスコピー検査後、組織診断を受けた63人を対象に行われた。組織診断でCIN2もしくはCIN3となるものを陽性とし、通常の酢酸加工コルポスコピー、NBI酢酸加工コルポスコピーにおける感度、特異度、正診率を比較した。

 その結果、通常コルポスコピーにおける感度、特異度、正診率は74.2%、50.0%、73.0%、NBIコルポスコピーでは、94.7%、64.7%、92.1%となった。すなわち、NBIシステムの導入により、正診率が向上することが示された。

 加えて同研究では、通常のコルポスコピーに比べて、NBIコルポスコピーの何が優れているかも調査された。その結果、NBIシステムでは、CIN3病変で血管像がより強調される傾向が確認された。