去勢抵抗性前立腺癌患者の血液中を循環する腫瘍細胞数の計測により、化学療法後の転帰を正確に予測できる可能性が示された。欧州臨床腫瘍学会(ESMO)のLuganoカンファレンスで英国のRoyal Marsden NHS Foundation TrustのDavid Olmos氏が発表した。

 対象は去勢抵抗性前立腺癌患者119例。Olmos氏らはサイトメトリーアプローチを採用し、上皮癌細胞が広く発現している抗体を用いた。細胞染色を行い、癌細胞を確認した。

 その結果、循環する腫瘍細胞数が最も少ない患者が平均して最も長い生存期間を示した。同細胞数が減少した患者では、治療の強力なベネフィットを反映して当初の予後が変化した。生存期間の予測と治療ベネフィットのモニタリングにおいて、同細胞数の計測が貴重な方法であることを示す一連のエビデンスが得られたという。

 しかも、腫瘍細胞数がもたらす患者の治療反応性に関する情報は、前立腺特異抗原(PSA)や無進行期間などの他のマーカーより早く入手できる。

 「循環する腫瘍細胞は、原発腫瘍、転移性腫瘍のどちらからも分離する。腫瘍細胞数計測は、癌の特異的な性質を調べる試験とおそらくテーラーメード治療にも有用であると考えられる」とOlmos氏は述べている。