日本緩和医療学会は、緩和医療の基本的な知識の普及を目指し、指導者となる医師を研修するための指導者研修会を今秋に開催する。同研修会は、各地域施設における緩和ケア指導者を集めて行う予定だ。また学会は、同指導者研修会を受講した医師が各地域における緩和医療の普及を行うことを支援するため、各地域における講習会の費用も助成する。

 この学会の方針は、7月4日から5日に静岡市で開催された日本緩和医療学会で、筑波大学大学院人間総合科学研究科の木澤義之氏が発表した。これらの事業は、2008年度の厚生労働省委託事業として行われる。

 既に国内では、米国で開発された緩和医療の普及のためのプログラムEPEC-Oに沿った医師の養成プロジェクトが行われていた。今年から開催される指導者研修会は、このEPEC-Oを日本の社会構造に合う形に改良したPEACE(Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment for Continuous medical Education)という新しいプロジェクトに沿って行われるという。

 指導者研修会の開催場所は、都内と神戸の2カ所だ。身体症状の緩和ケアの教育に当たる医師を対象とした「緩和ケア基本教育のための指導者研究会」(2泊3日)と、精神症状とコミュニケーションの教育に当たる医師を対象とした「精神腫瘍学基本教育のための指導者研修会」(1泊2日)がある。

 また学会は、同指導者研修会で研修を受けた医師が、地域に戻って指導的な役割を担うことを支援するため、各地域における研修会を助成する。「各研修受診者が、各都道府県で1回づつ研修会を開催するための予算は確保している」と木澤氏。

 緩和医療学会は、研修会の参加募集は、今年7月14日から開始する予定。同研修会に参加するためには、所属施設長からの承諾・推薦書を含む所定の書類を提出する必要がある。講習会の詳細やスケジュール、募集要項などは同学会のウェブサイトに掲載されるという。