米Introgen社は6月30日、遺伝子治療薬「ADVEXIN」を再発・難治性の頭頸部癌を対象に米国と欧州で承認申請を行ったと発表した。ADVEXINは、癌抑制遺伝子であるp53遺伝子を増殖能力を喪失させたアデノウイルスベクターに入れて投与する製剤。p53遺伝子が異常になり、癌化した細胞を正常にするものだ。欧州での申請は、同社の子会社であるGendux Molecular社が行った。癌抑制遺伝子を用いた遺伝子治療が申請されたのは、米国、欧州ともに初めて。

 Introgen社はADVEXINの審査に優先審査を適用するように求めている。

 今回の申請は、再発、難治性の進行期の扁平上皮頭頸部癌を対象に実施された大規模フェーズ2、フェーズ3試験の結果に基づいて行われた。同社は今月、試験結果に関するカンファレンスを開催するとして、試験結果の詳細については公表していない。試験はメトトレキサートを対照薬として行われた。抗腫瘍効果と生存期間の延長が認められた患者のほとんどは、前もってp53バイオマーカーで特定された患者だった。同社はp53を前もって調べることで、ADVEXINがこれまでの標準治療よりも有効性が高く毒性が少ない薬になるとしている。