局所進行直腸癌術前補助療法として、標準的な化学放射線療法に抗血管内皮増殖因子抗体製剤ベバシズマブを加える方法が有望なことが明らかとなった。総合的フェーズ1/2臨床試験の結果、示されたもの。成果は4月12日から16日にサンディエゴで開催された米国癌研究会議(AACR)で米Harvard Medical SchoolのRakesh Jain氏らの研究グループによって発表された。研究グループはベバシズマブの投与によって、腫瘍血管が正常化され、効果が高まったと考えている。

 今回行われた臨床試験では進行直腸癌患者25人が登録された。T3期/T4期で転移のない患者が対象とされた。すべての患者は4サイクルの術前補助療法を受けた。ベバシズマブは各サイクルの1日目に5mg/kgか10mg/kgが投与された。また末梢静脈から24時間あたり225mg/m2の5-FUを2サイクルから4サイクルの間投与した。さらに5.5週間にわたって、28回照射で50.4Gyの放射線治療を行った。これらの術前補助療法が完了してから7週間から9週間後に手術を行った。25人のうち5人は組織学的に残余腫瘍はなく(ypTO)、19人は残余腫瘍があった(ypT1が3人、ypT2が4人、ypT3が13人)。観察可能だった22腫瘍部のうち12部位で病期の改善が認められた。

 4年間局所制御つまり癌が発生部位から広がることがなかったことは100%の患者で確認され、4年間の全生存率は100%、4年間の無病生存率は90%だった。