新しい抗CD20抗体製剤AME-133vが、他の治療法が奏効しなかった濾胞性リンパ腫患者に有効である可能性が明らかとなった。フェーズ1臨床試験で一部の患者に抗腫瘍効果が確認されたもので、結果は4月12日から16日にサンディエゴで開催されている米国癌研究会議(AACR)で、米アラバマ大学のAndres Forero氏によって発表された。フェーズ1試験の有望結果を受けて、現在フェーズ2試験の患者登録が行われているという。

 リンパ腫の治療には抗CD20抗体製剤のリツキシマブが利用されるが、今回行われたフェーズ1試験では、リツキシマブに最初から反応しなかった患者か、リツキシマブによる治療を受けた後、再発した患者が多数を占めていた。

 リツキシマブは、濾胞性リンパ腫を含むほとんどのB細胞リンパ腫に効果を示すが、最近、FcγRIIIa 158-Fという突然変異を持った患者には同様の効果を示さないことが明らかとなっている。FcγRIIIaは他の免疫細胞を抗原に作用させるヘルパーT細胞の上にあり、モノクローナル抗体が結合する3種類のFcγ受容体の1つ。AME-133vは、変異を持った受容体により強く結合できるように改変された抗体で、前臨床試験でリツキシマブに比べてB細胞を殺傷できる能力が10倍高まっているという結果が得られていた。

 フェーズ1臨床試験は23人を対象に行われ、すべてFcγRIIIa 158-Fという突然変異を持った患者だった。患者は5群に分けられ、週1回2mg/m2(4人)、7.5mg/m2(3人)、30mg/m2(4人)、100mg/m2(6人)、375mg/m2(6人)の投与を4回それぞれ受けた。

 試験の結果、評価可能だった22人のうち、9週目の評価で3人の患者で完全奏効(CR)、1人の患者で未確認CR、2人の患者で部分奏効(PR)が得られた。2mg/m2群がPR1人、30mg/m2群がCR1人、100mg/m2群がCR2人、375mg/m2群が未確認CR1人、PR1人だった。一方、全投与用量で、AME-133vの認容性は高く、ほとんどのものがグレード1/2の副作用で、グレード3の副作用は4人、グレード4の副作用(好中球減少)は1人に見られただけだった。

 AME-133vの全世界の権利は米Eli Lilly社が保有しており、現在フェーズ2臨床試験が進められている。