米国Eli Lilly社はこのほど、葉酸代謝拮抗剤であるペメトレキセド(商品名「アリムタ」)がシスプラチンとの併用で、欧州での進行非小細胞肺癌のファーストライン治療薬(第一選択薬)として承認されたと発表した。適応は扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌としている。

 ペメトレキセドは欧州ではすでに、シスプラチンとの併用で手術不能悪性中皮腫に対するファーストライン治療薬として、また単剤で局所進行転移性非小細胞肺癌に対するセカンドライン治療薬として承認されており、今回が3番目の承認となる。

 今回の承認は、非小細胞肺癌を対象に、ファーストライン治療として、ペメトレキセドとシスプラチンの併用投与と、ゲムシタビンとシスプラチンの併用投与を比較したフェーズ3臨床試験の結果に基づく。試験では患者1725人において、主要評価項目の生存期間がペメトレキセド併用群とゲムシタビン併用群で、ほぼ同等の結果が得られた。

 組織型で分けた解析では、腺癌と大細胞癌はペメトレキセド併用群で生存期間の改善が見られたが、扁平上皮癌はゲムシタビン併用群のほうが良好な結果を示していた。

 また、セカンドライン治療としてドセタキセル投与群と比較したフェーズ3臨床試験のレトロスペクティブ解析で、扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌ではペメトレキセド投与群のほうが生存率の改善が認められたが、扁平上皮癌ではドセタキセル投与群のほうが優れていた。このため欧州医薬品審査庁(EMEA)は、ペメトレキセドのセカンドライン治療における適応を、扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌に変更することを認めている。

 わが国では悪性胸膜中皮腫を対象に承認を得ており、日本イーライリリーは2007年3月、非小細胞肺癌を対象に適応拡大申請を行っている。