武田薬品工業は3月31日、米Cell Genesys社が創製したGVAX前立腺癌ワクチンの、独占的開発・販売契約を締結したと発表した。この契約は、全世界を対象としている。同ワクチンは、FDA(米食品医薬品局)の優先審査対象に指定されており、Cell Genesys社は現在、進行性前立腺癌患者を対象とした2つのフェーズIII臨床試験を進めている。1つの臨床試験は2008年1月に中間解析結果により試験の継続が決定され、2009年後半に最終結果が得られる見通しとなっている。もう1つの臨床試験は2009年前半に患者登録が終了する見込み。

 GVAX前立腺癌ワクチンは、2種類のヒト前立腺腫瘍細胞株を、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子GM-CSF)を産生するように遺伝子操作を行い、さらに人体内での増殖能力をなくしたもの。患者の免疫システムの活性化により、抗癌作用をもたらすとされている。

 武田薬品工業は、この契約によって、Cell Genesys社に契約一時金として5000万ドル、日米欧の開発・販売の進捗状況に合わせたマイルストーンとして最大2億7000万ドルを支払う。さらに、Cell Genesys社が実施しているフェーズ3臨床試験を含む、今後の開発および上市後の販売に関する費用を武田薬品工業が全額負担する。その上で、売上額に基づくロイヤルティも支払う(米国では売上額による変動制、米国以外では固定料率)。