米Millennium Pharmaceuticals社は、2008年3月13日、新規診断多発性骨髄腫患者に「ベルケイド」(ボルテゾミブ) とメルファランプレドニゾン(VcMP)の3剤を併用したフェーズI/II試験の結果がHaematologica誌電子版に報告されたと発表した。

 「ベルケイド」を含む治療が、幹細胞移植が適応にならない新規診断患者に対する標準治療として有用を示す結果が得られたという。フェーズI/II試験は、60人の患者を対象にスペインのPETHEMA財団によって行われた。治療期間の中央値は39週だった。

 免疫固定法検査の結果が陰性を指標とする完全寛解は、VcMP群の32%の患者に見られた。全奏効率は89%だった。38カ月時の全生存率は、VcMP群85%、メルファランとプレドニゾンの併用(MP)では38%(歴史的対照群の成績。過去に実施された臨床試験の結果を比較対照とした)で差は有意だった(P<0.0001)。生存期間の中央値は、MP群では26カ月だったが、VcMP群では生存率が高く中央値が得られなかった。

 無進行生存期間の中央値は VcMP群27.2カ月、MP群20カ月(P=0.001)。無イベント生存期間は、VcMP群25カ月、MP群15カ月(P=0.001)。

 対象は高齢者(年齢の中央値75歳)だったが、VcMPの忍容性は高く、安全性のプロファイルは予測可能かつ管理可能なものだった。

 この試験で得られた完全緩解率は、過去最高レベルだった。また3年生存率も、幹細胞移植無しという条件では過去最高の値となった。

 この試験の結果を基に同社はフェーズIII試験であるVISTA試験を設計、VISTA試験の結果に基づいて、2007年12月に、新規診断患者への投与を認めるよう求めた適応追加申請(sNDA)を米食品医薬品局(FDA)に提出した。迅速審査の適用が決まっており、判断は2008年6月20日までに下る見込みだ。

 同社の開発のパートナーである米Johnson & Johnson Pharmaceutical Research & Development社が同様の申請を欧州医薬品庁(EMEA)に提出している。

 米国ではこれまで、この製品は、治療歴のある多発性骨髄腫とマントル細胞リンパ腫の患者に適応されてきた。日本でもヤンセンファーマが2006年に承認を獲得、市販している。適応は治療歴のある患者で、単独もしくはステロイド剤と併用されている。