米Amgen社は、3月13日、貧血を伴う癌患者における赤血球増殖刺激薬(ESAs)のリスクとベネフィットについてのプレゼンテーションを、米食品医薬品局(FDA)のOncologic Drug Advisory Committee(ODAC)との会合で行ったと発表した。

 エリスロポエチンに代表されるESAsを使った治療法は、化学療法に伴う貧血に対する赤血球輸血を代替として使われてきた。ただし、心血管系イベントの発生などの副作用が報告され、添付文書に警告が追加された経緯がある。

 この会合の目的には、ESAsの治療が適切と考えられる患者に実施している一方で、ODACとESAsによる治療法のリスクを減らすためのマネージメントプログラムを議論するというのがAmgen社の考えがある。

 Amgen社のプレゼンテーションの概要は以下の通り。

 ESA治療のメリットは、(1)化学療法に伴う貧血がある患者に対し、赤血球輸血療法の唯一の代替手段である、(2)よくコントロールされた臨床試験の結果では、化学療法を受ける癌患者の赤血球輸血を減らすことが出来る、(3)Amgen社のプラセボコントロール試験の結果から、ESAが使えない場合、化学療法を受けている患者のうち赤血球輸血療法が必要な患者は2倍になる──というものだ。

 また、ESAのリスクとして、(1)8つのESAに関する試験から、現在添付文書に記載されているヘモグロビン目標値を超える治療、放射線治療を受けた患者、化学療法を受けていない患者である場合、安全性に関する警告が示された、(2)8つの研究のうち6つは、2004年と2007年のODACとのミーティングで議論された。2007年5月のミーティング以降、乳癌に対するネオアジュバント療法の研究(PREPARE研究)と頭頸部癌に関する研究(GOG-191研究)の中間結果が明らかになったが、これらは現在製品のラベル表示に認められているヘモグロビン値よりも高い値を目標としている、(3)これらの安全性に関する警告は、他の59の研究で見られたものとは一致していない、(4)現在の添付文書の警告は、ヘモグロビンの目標値が12g/dL以下か同じの時に全生存期間が短くなるか腫瘍の進行してしまうリスクについて表示しているものである、(5)これらの安全性に関する警告の機序には、ESAのラベル表示に記載されてきた血栓塞栓症に関するイベントが含まれる。高いヘモグロビン値に起因する腫瘍の進行や放射線治療の効果の減弱を機序とする安全性に関する警告が最近ラベル表示されたが、まだ十分に証明された仮説ではない──などだ。

 Amgen社は、これらの臨床試験から得られたエビデンスをODCAと十分に議論していく計画だ。