米国癌協会(ACS)と大腸癌に関連する米国の主要学会は共同で、大腸癌検診に関する新しいガイドラインを取りまとめた。新しいガイドラインでは、推奨する検査法として仮想内視鏡(バーチャル内視鏡)と便DNA検査が初めて加えられた。米国において、仮想内視鏡と便DNA検査の信頼性が高まったためと考えられる。詳しい内容は、CA:A Cancer Journal for Clinicians誌の3月5日号に掲載された。

 仮想内視鏡とは、コンピューター断層撮影(CT)を活用して大腸などの管腔臓器の内壁を画像化する検査。被験者の検査時の負担が少ないという利点がある。また、内視鏡医の技量に関わらずに、一定の結果が得られやすい検査でもある。

 一方、便DNA検査とは、大腸癌に特異的なDNAが便中に含まれるかどうかを調べるもの。便鮮血反応検査に比べて、より特異的に大腸癌を検出できるといわれている。ただし、便DNA検査は、どの程度の頻度で繰り返し受けるべきかについての科学的な根拠はまだ無く、今回のガイドラインでも推奨される検査間隔は示されなかった。

 今回米国で推奨された大腸癌検診の内容は以下の通り。対象は50歳以上だ。

・大腸癌の可能性を見出すスクリーニング検査;高精度の便鮮血反応検査(毎年)もしくは便DNA検査(検査間隔の推奨頻度未定)

・大腸ポリープや大腸癌の検出に有効な検査;フレキシブルS状結腸鏡(5年間隔)、結腸鏡(10年間隔)、注腸二重造影(5年間隔)、仮想内視鏡(5年間隔)