米Oregon健康科学大学(OHSU)がん研究所は、2008年2月25日、進行した前立腺癌であっても、患者の一部については化学療法の休止が安全に行うことができることを示した。一時的にでも副作用から開放される機会を得ることは患者にとって重要だ。同研究所で前立腺癌プログラムを率いるTomasz Beer氏らは、詳細をCancer誌1月号に報告した。

 同氏らは、前立腺外に転移があり、ホルモン療法に反応しない前立腺癌の患者を対象に、ドセタキセルの静注を休止することができるかどうか調べた。ドセタキセルは癌治療薬として有効だが、脱毛、吐き気、食欲低下、感染リスク上昇などの副作用をもたらす。患者をこれらの副作用から一次的に開放するものとして化学療法の休止(ケモ・ホリディ)への要望は強い。しかし、化学療法の休止が治療抵抗性を引き起こす危険性が懸念されることもあって、その影響を調べた研究はこれまでなかった、

 今回初めて、化学療法休止の影響を評価する多施設試験が行われ、一部の患者については、ケモ・ホリデイに実現可能性があることを示した。

 250人の患者を対象とする二重盲検の無作為化試験で、化学療法休止が試みられたのは18%の患者。いずれも化学療法によく反応していた。

 化学療法休止期間中は、前立腺特異抗原(PSA)値を4週ごとに測定し、50%以上の上昇が見られた場合、またはそれ以外に病気の進行が見られた場合に治療を再開した。

 初めてのケモ・ホリディの継続期間の中央値は18週だった。化学療法の再開時に多くの患者が治療に反応した。PSA値が治療再開時に比べ50%以上減少した患者が45.5%、少なくとも12週間PSA値が安定化した患者が45.5%だった。しかし9.1%の患者は病気の進行を見た。

 次の段階としてBeer氏らは、ケモ・ホリディの間、免疫治療を行った場合の影響を調べる計画だ。目的は、より長く安全にケモ・ホリディを続けられるようにすることにある。

 また、治療を休止しても悪影響が見られない患者を選出する方法の確立も必要だ。