米Bionovo社は、2月20日、進行乳癌患者を対象とするフェーズI/II試験で、シソ科の植物Scutellaria barbataの水抽出物からなるBZL101は、高用量でも忍容性が高いことを示すデータが得られたと発表した。

 Scutellaria barbataは、全草を乾燥させたものが漢方薬の半枝蓮(ハンシレン)として知られている。その抽出物からなるBZL101は、進行した乳癌と膵臓癌の治療を目的として開発されている経口薬だ。

 正常細胞は、エネルギー産生に主に(85%超)クエン酸回路を用いる。癌細胞はこれとは異なり、解糖系を経て生産されるエネルギーに依存(85%超)している。BZL101は解糖系を阻害し、癌細胞をエネルギー不足に追い込む。これにより癌細胞にはDNAの損傷と細胞死が起こるが、正常細胞はほとんどダメージを受けない。

 in vitro試験ではBZL101が、癌細胞に対する強力な増殖抑制効果とアポトーシス誘導効果を持つことが示されている。

 先に行われたフェーズI試験は、平均年齢が54歳の、治療歴のある転移性乳癌患者21人を対象に行われた。用量は350mL/日。それ以外の抗癌剤は使用せず、病気の進行または毒性が見られるか、患者が希望した場合にのみ投与を中止した。主要エンドポイントは安全性、毒性、奏効性に設定された。

 この試験では、グレード3または4の有害事象はみられなかった。有害事象として多かったのは、吐き気、下痢、頭痛、鼓腸など。

 16人について反応が評価でき、4人は90日を超えて病態安定、3人は180日を超えて病態安定と判断された。客観的な腫瘍の縮小がみられた患者が5人、1人はRECIST基準に基づいて部分奏効と判断された。

 これらの結果を受けて同社が現在進行中のフェーズI/II試験は、末期の転移性乳癌患者を対象にしている。最初に用量増加試験を行い、最大耐用量を決定する計画で行われてきたが、予想を超える高用量でも忍容性は良好が明らかになり、さらに用量増加を続けて安全に投与できる最大量を見極める必要が出てきた。見いだされる最大耐用量を用いて、その後のフェーズII試験が行われる予定だ。