マルチキナーゼ阻害剤のスニチニブと抗血管内皮成長因子VEGF)抗体ベバシズマブの併用が進行固形癌に有効である可能性がフェーズI臨床試験の予備的な解析の結果、明らかにされた。最も患者の多かった腎細胞がんでは7人中3人が部分奏効(PR)となった。成果は、米国臨床腫瘍学会などが2月14日から16日にサンフランシスコで開催したGenitourinary Cancers Symposiumで米Cleveland Clinic Taussig Cancer InstituteのJ.A.Garcia氏によって発表された。

 フェーズI臨床試験は現在までのところ5段階について行われているが、最大耐量には到達していない。スニチニブは4週間連日投与し2週間休薬するという方法で投与され、ベバシズマブは42日を1サイクルとして、1日目、15日目、29日目に投与されている。ドーズレベル0(3人)ではスニチニブ25mg、ベバシズマブ5mg/kgが投与されたが用量制限毒性は見出されなかった。ドーズレベル1(7人)ではスニチニブ37.5mg、ベバシズマブ5mg/kgが投与され、用量制限毒性としてグレード4の高血圧が1件見出された。ドーズレベル2(3人)ではスニチニブ37.5mg、ベバシズマブ10mg/kgが投与されたが用量制限毒性は見出されなかった。ドーズレベル3(12人)ではスニチニブ50mg、ベバシズマブ10mg/kgが投与されたが用量制限毒性は見出されなかった。ドーズレベル2.5(6人)ではスニチニブ50mg、ベバシズマブ5mg/kgが投与されたが用量制限毒性は見出されなかった。高血圧が最も多いグレード2、3の毒性だった。

 抗腫瘍効果は31例中、完全奏効(CR)はなかったが、部分奏効が9例(29%)、安定状態(SD)が11例に認められた。進行(PD)は5例で、時期が早くて評価不能が6例だった。PRは3例が腎細胞癌、2例が尿路上皮癌、2例が悪性黒色腫、1例が副腎癌、1例が甲状腺癌だった。SDの11例は全て腫瘍の容量が4%から27%減少していた。