転移性明細胞腎細胞癌に抗血管内皮成長因子VEGF)抗体ベバシズマブインターフェロン(IFN)α2bを併用投与すると、IFNを単独投与するよりも効果が高いことが、大規模フェーズIII試験であるCALGB 90206試験で確認された。IFNα2aとベバシズマブの併用の効果が高いことは別のフェーズIII臨床試験であるAVOREN試験で確認されているが、今回、異なった種類のIFNでも同様の結果が得られることが明らかとなったことになる。

 両試験の間にはAVOREN試験が盲検試験だったのに対して、CALGB 90206試験はオープンラベル試験であるという差もあった。この結果は、米国臨床腫瘍学会などが2月14日から16日にサンフランシスコで開催したGenitourinary Cancers Symposiumで米Cleveland Clinic Taussig Cancer InstituteのBrian I.Rini氏によって発表された。

 CALGB 90206試験は未治療の転移性明細胞腎細胞癌患者を、2週間おきに10mg/kgのベバシズマブと900万単位のIFNを皮下に週3回投与する群と、900万単位のIFNを皮下に週3回投与するのみの群に分けて行われた。主要評価項目は全生存で、副次評価項目は無増悪生存、奏効率、安全性だった。

 2003年10月から2005年7月までに732人の患者が登録された。363人がIFN単独投与群で369人が併用投与群だった。両群とも85%の患者が腎摘出術を受けており、26%の患者が低リスク群、64%の患者が中等リスク群、10%の患者が高リスク群だった。

 試験の結果、全生存についてはまだデータが出ていないが、無増悪生存期間(PFS)中央値は併用投与群は8.5カ月(95%信頼区間 7.5-9.7)だったのに対して、IFN単独投与群では5.2カ月(95%信頼区間 3.1-5.6)で、併用群の方が長かった。低リスク群ではIFN単独投与群のPFSは5.7カ月、併用投与群のPFSは11.1カ月だった。中等リスク群ではIFN単独投与群のPFSは5.3カ月、併用投与群のPFSは8.4カ月だった。高リスク群ではIFN単独投与群のPFSは2.6カ月、併用投与群のPFSは3.3カ月だった。またハザード比は0.71だった。

 奏効率は、併用群が25.5%(95%信頼区間 20.9-30.6)だったのに対しIFN単独投与群は13.1%(95%信頼区間 9.5-17.3)と併用群の方が高かった。奏効期間中央値は併用群が11.9カ月で、IFN単独投与群は8.7カ月だった。

 一方、毒性については併用群の方がIFN単独投与群よりも多い傾向にあった。グレード3/4の主な副作用は、高血圧が併用群で10%に発生したのに対して、IFN単独投与群では0%。食欲不振が併用群で17%に発生したのに対して、IFN単独投与群では8%。倦怠感が併用群で37%に発生したのに対して、IFN単独投与群では30%。蛋白尿が併用群で15%に発生したのに対して、IFN単独投与群では1%未満だった。