進行尿路上皮癌患者でシスプラチンベースの標準化学療法が適用できない患者を対象に、ゲムシタビン/カルボプラチンGCレジメン)とメトトレキサート/カルボプラチン/ビンブラスチンM-CAVIレジメン)の効果を調べる無作為化フェーズII/III試験EORTC study 30986のフェーズII試験部分の結果が明らかとなった。両レジメンとも副作用は受け入れられる範囲で、しかも抗腫瘍活性が確認された。この結果は米国臨床腫瘍学会などが2月14日から16日にサンフランシスコで開催したGenitourinary Cancers SymposiumでオーストリアKaiser Franz Josef-SpitalのM.De Santis氏によって発表された。

 進行尿路上皮癌患者の約5割は腎機能障害や全身状態、併存疾患のためにシスプラチンベースの標準的治療を受けることができない。そのため新しい有効なレジメンの開発が求められている。

 GCレジメンは、ゲムシタビン1000mg/m2を1日目と8日目、カルボプラチンについてはGFR(Glomerular fil. tration rate:糸球体ろ過値)に25を加えたものに4.5をかけた量(mg)を1日目に投与、これを3週おきに行うことを1サイクルとして実施した。

 M-CAVIレジメンはメトトレキサート30mg/m2を1日目、15日目、22日目、カルボプラチンについてはGFRに25を加えたものに4.5をかけた量(mg)を1日目、ビンブラスチン3mg/m2を1日目、15日目、22日目に投与を4週おきに行うことを1サイクルとして実施した。被験者は腎機能障害やPS状態が2でシスプラチンベースの化学療法が適当でない患者とした。

 フェーズII試験は、2001年から2005年にかけて12カ国28施設で、それぞれのレジメンに89人ずつ登録された。M-CAVI群は2人が不適当と判断されて試験から除かれ、GC群では1人で治療が開始されなかった。投与サイクルの中央値はGC群が4.5(1-10)、M-CAVI群が3(1-23)だった。

 治療効果はGC群が完全奏効(CR)が3例(3.4%)、部分奏効(PR)を合わせると37例(42.0%)で、M-CAVI群はCRが4例(4.6%)、PRを合わせると27例(31.0%)だった。

 一方、副作用はGC群で出血を伴った重度の血小板減少症がM-CAVI群より多く起こり、M-CAVI群では好中球減少性発熱、グレード3の粘膜炎、毒性による死亡がGC群より多く起きた。グレード4の出血を伴った血小板減少症はGC群で4例(4.5%)、M-CAVI群で1例(1.1%)だった。グレード3/4の好中球減少性発熱は、GC群で5例(5.7%)、M-CAVI群で13例(14.9%)だった。グレード3の粘膜炎は、GC群で1例(1.1%)、M-CAVI群で5例(5.7%)だった。治療関連死は、GC群で2例(2.3%)、M-CAVI群で4例(4.6%)だった。

 実施中のフェーズIII臨床試験では、両レジメンの全体の生存期間、無増悪生存期間、奏効率、副作用などが比較されることになっている。