2月13日に決まった新しい診療報酬では、癌治療に関する改正内容も目立った。強度変調放射線治療IMRT)が新たに保険給付の対象とされたほか、がん診療連携拠点病院向けの加算の倍増、緩和ケア関係の点数新設や引き上げ――などが実施される。

 今回の診療報酬改定は、「病院勤務医の負担の軽減」が最大の課題。加えて「癌医療の推進」も主要テーマの一つに位置づけられ、質の高い医療の提供を評価した改正が行なわれた。

 まず、周辺臓器への影響が少ない治療法として注目されている強度変調放射線治療(IMRT)が、先進医療から保険に導入された。原発性の頭頸部や前立腺、中枢神経の腫瘍が対象で、線量分布図作成の管理料が5000点、体外照射1回目3000点、同2回目が1000点に設定。いずれも従来の放射線治療の中で最も高い。

 放射線治療に関しては、機器の保守・精度管理や治療計画の策定を評価した点数や、IMRTなどを外来で実施した場合の加算が設けられ、質の評価が図られている。

 化学療法に関してもこの点は同じ。これまでは、外来患者に文書で説明した上で化学療法を行うと、注射料に1日400点の加算が算定できた。今回、それを390点に引き下げる代わり、委員会を設けて化学療法の内容の妥当性の評価や承認を行っている場合には、500点が算定できるようになる。注射に際して無菌製剤処理を行った場合には、50点が新たに算定可能になる。

 がん診療連携拠点病院については、これまで200点(入院初日のみ)だった入院基本料への加算が、400点と倍に引き上げられる。昨年のがん対策基本法の策定に伴い、拠点病院の機能強化が図られたのを受けてのことで、これも質の評価といえるだろう。

 IMRT以外にも、内視鏡下小切開泌尿器腫瘍手術(前立腺の場合で5万300点)や、抗癌剤感受性試験(HDRA法またはCD−DST法で2000点)などが、先進医療から新たに保険に導入されたのも注目される。乳癌や子宮癌などの手術に伴うリンパ浮腫に対し、看護師や理学療法士が重症化防止の指導を行った場合、100点(入院中1回)が算定できるようになった。

 そのほか、緩和ケア・ターミナルケアでも、質も向上に配慮した改正が行なわれた。具体的には、)稾瑤砲茲裃崢砲隆墨造鮨泙辰討い覺擬圓紡个垢觀弉菘な治療管理と療養上の指導(100点)、¬剤師を専任とした上での緩和ケア点数の引き上げ(250点→300点)、ターミナルケア支援体制の利用者・家族への説明を条件に、訪問看護の点数をアップ(800点または500点)――など。

 新しい診療報酬は、関係する告示や通知などの公表を経て、原則として今年4月1日から実施される。