骨髄異形成症候群の治療薬であるレナリドミドの有効性は、赤血球の分化に関わる遺伝子群により予測可能であることが明らかになった。この結果は、PLoS Medicine2月12日号に発表された。

 骨髄異形成症候群(MDS)は、造血幹細胞の異常による血球減少ならびに血球形態の異常を生じる疾患で、高率に急性白血病に移行する。

 5q欠損の染色体異常を伴う骨髄異形成症候群に対しては、サリドマイド誘導体のレナリドミド(lenalidomide)が有効であることがすでに報告されている。しかし患者の大半が5q欠損はなく、5q欠損のない患者でレナリドミドが有効なのは約25%にすぎないといわれている。

 そこでレナリドミドの有効性を予測する方法を調べるため、Massachusetts大学などの研究グループは、5q欠損がないレナリドミド有効例と無効例において、遺伝子発現プロファイルにより、遺伝子特性(signature)を比較した。

 その結果、レナリドミドの有効例では、無効例に比べて、赤血球の分化に関連する遺伝子群の発現が減少していることが確認された。つまり、赤血球の分化に関わる遺伝子群を調べることにより、レナリドミドの有効性を予測することが可能であることを示している。

 またヒト造血前駆細胞を使ったin vitroの実験から、レナリドミドにより、赤血球生成が促進されることも確認された。このため研究グループは、「骨髄異形成症候群におけるレナリドミドの作用機序は明らかでないが、レナリドミドによる治療効果は、赤血球の分化を促進し、異常な細胞のアポトーシスを誘導することによるものではないか」としている。