ヒトパピローマウイルスHPV)がタバコやアルコールと同様、男性の口腔癌の主要な原因となっているが、10年以内にタバコやアルコールを追い越す可能性があることが最近の研究で明らかになった。

 これは、Journal of Clinical Oncology誌2月1日号で発表された試験で、米National Cancer Instituteなどの研究者が発表したもの。

 この試験では、1973年から2004年までにNational Cancer Instituteにデータが登録された4万6000人の口腔癌患者を対象にしたもので、HPVに関連づけられたのは1万7500人以上、関連づけられなかったのは2万8000人以上という結果だった。

 この結果は、(1)HPVに関連した口腔癌は中央値61歳、HPVに関連しない口腔癌は中央値63.8歳と、より年齢が若い段階で診断されていること、(2)HPVに関連した口腔癌の発生率は、1973年から2004年にかけて増加しており、特に白人の若者によく見られること、(3)1973年から1982年ではHPVに関連しない口腔癌の発生率は横ばいで、その後、減少していること、(4)放射線療法による2年生存率の改善は、HPVに関連しない口腔癌と比較してHPVに関連する口腔癌で顕著である──ことを示した。

 研究者らは、米国におけるHPVに関連した口腔扁平上皮癌の割合は、1973年から2004年にかけて増加しており、これは性行為の変化の結果だと予想され、最近の放射線療法による生存率の向上は、口腔扁平上皮癌の原因がシフトしているからだとまとめた。