米University of California LA(UCLA)Jonsson Cancer Centerのグループが、進行性非小細胞肺癌患者のうち、抗炎症薬セレブレックスと上皮成長因子受容体(EGFR)阻害薬タルセバの併用治療に反応するかどうかを予測できる可能性があるバイオマーカーを見出した。成果の詳細は、Journal of Thoracic Oncology誌2月1日号に掲載された。

 同グループは、進行性肺癌患者を対象に、セレブレックスとタルセバを併用した臨床試験を行い、50%の患者で腫瘍が30%以上縮小したか腫瘍が増殖しないという結果が得られたが、残りの50%では治療効果が得らないという結果だった。

 この効果の違いの原因を明らかにするため、患者に由来する癌細胞、血液、尿を分析した。その結果、タルセバとセレブレックスの併用療法に反応しない患者の血液から、あるたんぱく質が高発現していることを見出した。併用療法に反応する患者では減少していた。

 詳しくは、治療前の段階で血中にMMP9たんぱく質量が少ない場合、セレブレックスとタルセバの併用療法によく反応することが明らかとなった。この結果がより大規模な臨床試験でも確認されれば、血中のMMP9量が低い患者では、セレブレックスとタルセバの併用療法とその効果が期待できるといえる。この結果を受けて、現在、100人の患者を対象としたフェーズII臨床試験が進められている。

 一般に、80〜85%の肺癌において、炎症に関与するシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)が過剰発現していることが知られている。また、COX-2は、癌細胞がタルセバのような上皮成長因子受容体阻害薬に対する抵抗性を獲得することに寄与していると考えられている。また、15%の肺癌患者しかタルセバによる効果が得られないが、その場合でもいずれ抵抗性を獲得してしまう。一方、研究者らは、COX-2阻害薬を投与することで、タルセバ抵抗性が感受性に戻ることを実験で見出している。