厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は、1月30日、ノバルティス ファーマが申請している経口鉄キレート剤で輸血による慢性鉄過剰症の治療薬である「エックスジェード」(一般名:デフェラシロックス)の承認を了承した。3月に行われる予定の薬事分科会での審議を経て承認される見通しだ。承認されれば、日本で初めてかつ唯一の経口鉄キレート剤となる。骨髄異型性症候群(MDS)や再生不良性貧血は日本人で輸血が必要な最も一般的な疾患だ。

 輸血が繰り返し行われると過剰に鉄が蓄積され、鉄過剰状態となる。輸血によって重度の鉄過剰症になった患者は死亡率が高くなり、その主な原因は臓器に鉄が付着することによる肝臓と心臓の機能不全であることが、わが国で行われた後ろ向き調査の結果明らかとされている(一昨年の米国血液学会で発表)。

 しかし、既に認可されているキレート剤のデフェロキサミンは注射剤のため、骨髄異型性や再生不良性貧血の患者が連日通院することは困難であることなどから十分な鉄量の減少効果が得られていないことが問題となっている。そのため、経口投与が可能なエックスジェードの早期認可がわが国でも期待されている。