3期の大腸癌患者の術後補助療法として、経口5-FU抗癌剤のカペシタビン(商品名「ゼローダ」)を投与することは、静脈注射による5-FU/LV(ロイコボリン)の投与と比べて少なくとも同等以上であることが改めて示された。また、予備的な解析で、カペシタビンの投与で手足症候群を起こした患者の方が5年生存率が高くなる傾向が示され、治療を選択する上での新たな指標となる可能性が示された。

 これは、術後補助療法としての有用性を比較するX-ACT(Xeloda in Adjuvant Colon Cancer Therapy)試験の結果から明らかとなったもので、成果は、1月25日から27日に米国オーランドで開催された2008 GASTROINTESTINAL CANCER SYMPOSIUM(ASCO GI)で、英国Leeds大学のChris Twelves氏によって発表された。

 X-ACT試験は、手術を受けた1987人の3期の大腸癌患者を、カペシタビン経口投与群(1004人)、5-FU/LV静脈注射群(983人)に分けて、それぞれ24週間投与したもの。中央値6.8年間のフォローアップの結果、5年無増悪生存率は、カペシタビン投与群が60.8%、5-FU/LV静脈注射群が56.7%となり、ハザード比は0.88(95%信頼区間 0.77-1.01)となった。さらに5年全生存率は、カペシタビン投与群が71.4%(95%信頼区間 68-74%)、5-FU/LV静脈注射群が68.4%(95%信頼区間 65-71%)、ハザード比は0.86(95%信頼区間 0.74-1.01)となり、カペシタビン群が少なくとも同等以上であることが明らかとなった。

 毒性は、カペシタビン投与の方が、手足症候群以外は有意に少なかった。

 手足症候群の発生とカペシタビン、5-FU/LVの効果との関連を調べたところ、手足症候群が起きなかったカペシタビン群391人の5年無増悪生存率は55.50%、手足症候群が起きなかった5-FU/LV群888人の5年無増悪生存率は54.42%とほとんど差がなかった。一方、グレード1から3の手足症候群を起こしたカペシタビン群613人では、5年無増悪生存率が61.27%で、手足症候群が起きた5-FU/LV群95人の5年無増悪生存率は56.15%とカペシタビン群の方が高い傾向があった。

 また、手足症候群が起きなかったカペシタビン群391人の5年全生存率は66.31%、手足症候群が起きなかった5-FU/LV群888人の5年全生存率は67.72%とほとんど差がなかった。一方、グレード1から3の手足症候群を起こしたカペシタビン群613人では、5年全生存率が73.78%で、手足症候群が起きた5-FU/LV群95人の5年全生存率は68.12%とカペシタビン群の方が高い傾向があった。