欧州において、転移性大腸癌を対象にしたアバスチン(一般名ベバシズマブ)の併用薬の指示が拡大し、より多くの患者がアバスチンの投与を受けられるようになった。これは、スイスRoche社が1月28日に、欧州委員会(EC)が認めた内容として発表したもの。

 欧州委員会は、経口5-FU剤「ゼローダ」(一般名カペシタビン)などいずれの抗癌剤ともアバスチンを併用できると、薬剤の添付文書の書き換えを認めたという。これまで欧州では、アバスチンの投与は、転移性大腸癌を対象に、フルオロウラシル(5-FU)もしくは5-FUとイリノテカンとの併用という形で認められていたのみであった。

 Roche社によると、今回の添付文書の書き換えにより、欧州では、40万人以上の転移性大腸癌がアバスチンの投与対象となるという。

 今回の承認は、2つの国際的な大規模臨床試験(NO16966試験とE3200試験)の結果を元にしている。

 NO16966試験は、XELOX療法(カペシタビン+オキサリプラチン)、あるいはFOLFOX4療法(オキサリプラチン+5FU+ロイコボリン)にアバスチンを追加した臨床試験だ。アバスチンを追加することで、無増悪生存期間の有意な延長が確認されている。ただし、全生存率では有意な差は見られなかった。

 一方、E3200試験では、FOLFOX4療法 にアバスチンを追加投与された患者は、FOLFOX4のみの患者に比べて、主要評価ポイントである死亡のリスクを22%減少させることが明らかになっている。FOLFOX4とアバスチンの併用投与を受けた患者の平均生存期間は13.0カ月で、FOLFOX4単独投与患者の10.8カ月と比べて長かった。