バイエル薬品は、1月28日、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫とマントル細胞腫の適応でイブリツモマブ(商品名「ゼヴァリンイットリウム(90Y)静注用セット」「ゼヴァリンインジウム(111In)静注用セット」)の製造販売承認を厚生労働省から取得したと発表した。

 薬価収載後、発売される予定。早ければ4月頃、発売が見込まれる。

 イブリツモマブ-イットリウム90の適応症は、「低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫ならびにマントル細胞種」だ。

 イブリツモマブ-イットリウム90(商品名「ゼヴァリンイットリウム(90Y)静注用セット」)は、CD20に選択的に結合する抗CD20モノクローナル抗体に放射性同位体元素であるイットリウム90(90Y)を結合させたもの。悪性リンパ腫細胞など、CD20を発現している細胞に結合し、イットリウム90が放出するβ線によって細胞を破壊するメカニズムだ。

 一方、イブリツモマブ-インジウム111(商品名「ゼヴァリンインジウム(111In)静注用セット」)は、イブリツモマブ-イットリウム90の治療の可否の判定に使うものだ。

 イブリツモマブ-イットリウム90を使った放射免疫療法を受けるには、まず抗CD20抗体であるリツキシマブを点滴静注し、正常細胞にわずかに発現しているCD20をリツキシマブでマスクすることで、イブリツモマブ-イットリウム90が正常細胞に結合する可能性を減らす。次に、イブリツモマブ-インジウム111を投与し、インジウム111が放射するγ線を体外からモニターすることでイブリツモマブ-インジウム111の生体内分布を調べる。この結果に基づいて、イブリツモマブ-イットリウム90の治療を行うかどうかを決定する。リツキシマブの投与からイブリツモマブ-イットリウム90の投与までにかかる期間は1週間で、その後、再発がないかどうかを定期的に検査する。

 イットリウム90の半減期が64.1時間(2.7日)であるため、「ゼヴァリンイットリウム(90Y)静注用セット」は受注生産だ。放射性同位体が含まれ、かつイブリツモマブ-インジウム111を使ってモニターすることから、放射性同位体を使った診断、治療ができる施設条件で、専門医が所属する医療機関で利用する抗癌剤となる。