バイエル薬品は、1月25日、肝MRI用造影剤「EOB・プリモビスト注シリンジ」の発売を開始したと発表した。旧日本シェーリング(バイエル薬品と統合)が開発したもので、07年10月19日に厚生労働省から製造販売承認を獲得していた。

 EOB・プリモビストは常磁性の希土類元素であるガドリニウムを持つ。MRIは身体の組織中の水分子を構成する水素元素の磁気共鳴を利用して体内を画像化するが、ガドリニウムがあると磁気共鳴によって励起した水素原子が短時間で緩和するため、ガドリニウムがある組織とない組織でコントラストが鮮明になる。

 一方、EOB・プリモビストは、体内に投与されると血管や細胞間隙に存在するが、正常な機能を持つ肝細胞に選択的に取り込まれやすい性質を持つ。そのため、EOB・プリモビストを注射してMRIによって画像を撮影すると、健常な肝組織が強調される。転移性肝癌や肝細胞癌など、肝機能が失われた部位は強調されないため、画像で区別がしやすくなり、微少な病変も検出しやすくなると期待される。