喫煙者では、乳癌による乳房切除後に行われる放射線治療により二次癌として肺癌を生じやすいことが明らかになった。これは、米Columbia大学Medical CenterのElizabeth L. Kaufman氏らの研究によるもので、成果は1月20日号のJournal of Clinical Oncology誌に掲載された。

 調査は、1965年1月〜1989年12月までに米国のConnecticut tumor Registryに登録された女性のなかから、乳癌診断後10年以上が経過した後に、肺癌を生じた患者113人と、肺癌を生じなかった対象患者群364人を選出して行われた。研究対象者では、禁煙歴と乳房切除後の放射線の治療歴が比較された。

 その結果、喫煙者で放射線治療を受けた場合に肺癌を生じるリスクは、非喫煙者でかつ照射を受けていない対照群に比べて18.9倍と高いことが明らかになった。肺癌を生じるリスクは、照射を受けた体側がより高く、照射側に肺癌を生じるリスクは37.6倍、非照射側に肺癌を生じるリスクは10.5倍であった。

 また、喫煙者で非照射群の肺癌リスクは、非喫煙者で照射を受けていない群に比べて5.9倍高かったという。

 これまでの研究により、喫煙は乳癌の発症リスク因子となることが知られている。そのため、喫煙者の場合、乳癌の診断を受けた後には速やかに禁煙することが、再発リスクを抑えるだけでなく、治療に伴う二次癌の発症リスクも下げる可能性があることが示されたといえそうだ。