アルブミン結合ナノ粒子製剤「ABRAXANE」(ABI-007)が転移性乳癌の治療薬として欧州で承認されたことを、Abraxis BioScience社が1月22日に発表した。

 「ABRAXANE」は、パクリタキセルにアルブミンを結合させたナノ粒子の注射懸濁液。同社独自の「nab技術」で、パクリタキセルなどの難溶性の製剤をアルブミンに封入して、可溶性の粒子にしたもの。通常、パクリタキセルの投与には3時間を要するが、「ABRAXANE」ではおよそ30分とされている。

 有効性については、転移性乳癌患者を対象としたフェーズIII臨床試験で、「ABRAXANE」はパクリタキセル(商品名「タキソール」)に比べて、奏効率は2倍(26.5%対13.2%)、無増悪生存期間および全生存期間の有意な延長が示された。

 「ABRAXANE」は、転移性乳癌に対し2005年に米国で、2006年にカナダで承認されている。同社では、「nab技術」を使い、転移性乳癌とホルモン抵抗性前立腺癌を対象として、ドセタキセルにアルブミンを結合させた製剤「ABI-008 (nab-docetaxel)」の臨床試験も開始している。

 ABI-007はわが国では大鵬薬品工業が開発を進めている。