一方のみが小児白血病を発症している一卵性双生児の研究から、小児白血病を引き起こす前癌細胞群が発見された。これは、英国Oxford大学の研究者によるもので、1月18日号のScience誌に発表された。

 今回の研究は、一人がB前駆細胞型急性リンパ芽球性白血病ALL)を発症した一卵性双生児を対象に行われた。両者の血液系細胞を比較することで、同白血病の原因となるTEL-AML1融合遺伝子が存在するものの、癌細胞化していない細胞群が見出された。この細胞群を、マウスに移植するとマウスにおいて白血病樣の疾患が発症したという。

 すなわち、TEL-AML1融合遺伝子がみられるものの、癌化していない細胞群は、白血病の前癌細胞といえるわけだ。

 今回の研究から、研究者達は、TEL-AML1融合遺伝子は、白血病発症における最初の遺伝子変異であり、この変異により細胞は自己複製能力を獲得する。そして、この変異に何らかの変異が重なることで白血病が発症すると考察している。