米Celldex Therapeutics社は、1月8日、米食品医薬品局(FDA)から、上皮成長因子受容体vIII(EGFRvIII)を発現している多形性膠芽腫(Glioblastoma Multiforme)を適応症としたワクチンであるCDX-110についてファストトラック指定を受けたと発表した。

 EGFRvIIIは、EGFRの一種で、正常細胞には発現していないと考えられている。多形性膠芽腫患者の40%に観察されており、治療のターゲットとして注目されている分子種だ。多形性膠芽腫のほか、乳癌、卵巣癌、転移性前立腺癌、大腸癌、頭頸部癌などでも発現していることが知られている。CDX-110は、EGFRvIIIワクチンだ。

 ACTIVATEと呼ばれるフェーズIIa試験の結果では、CDX-110を投与された多形性膠芽腫患者の生存期間中央値は、コントロール群の場合が14.5カ月であったのに対して30カ月だった。進行までの期間の中央値も、コントロール群の6.4カ月に対し、12カ月となった(p=0.0001)。CDX-110の投与を受けて再発した場合でもEGFRvIIIの発現は失われていた。

 化学療法との併用を評価する延長試験であるACT II試験が実施中で、まだ進行までの期間の中央値や生存期間中央値を算出するまでは到達していないが、予備的な無増悪生存期間や全生存期間の中央値はACTIVATE試験と同様の結果が得られそうだとしている。また、新たに多形性膠芽腫と診断された患者を対象に、放射線照射、化学療法薬であるtemozolomideとCDX-110を併用するフェーズII/III試験であるACT III試験も開始している。