メディネットは、1月7日、東京医科大学、瀬田クリニック新横浜と共同で、C型肝炎ウイルスに由来する肝細胞癌に対して、ラジオ波焼灼療法樹状細胞ワクチン療法を併用する臨床研究を開始したと発表した。

 この臨床研究は、C型肝炎ウイルス(HCV)由来肝細胞癌に対する、ラジオ波焼灼療法後に樹状細胞ワクチン療法を併用する治療法の安全性を検討するもの。樹状細胞を腫瘍内に局所注入し、ラジオ波焼灼療法後に残存する癌の増殖を抑制して再発予防を目指すものだ。

 局所注入する樹状細胞は、ゾレドロン酸で感作させたものを使う。メディネットはこれまでに、樹状細胞をゾレドロン酸で感作させることで、Tリンパ球への癌抗原提示能が高まることを明らかにしている。ヒト細胞を使った実験では、腫瘍抗原特異的CTL(細胞傷害性T細胞)の誘導能が約100倍向上することを確認している。

 加えて、ゾレドロン酸によって感作した樹状細胞は、γδT細胞を活性化、増殖させることも確認しており、CTLとγδT細胞の両方を誘導でき、治療効果を高められると期待している。

 γδT細胞療法は、免疫にかかわる細胞であるT細胞のうち、γδ型T細胞を選択的に増殖して体内に投与する方法だ。癌細胞では、癌細胞に特異的なたんぱく質などの抗原を、主要組織適合抗原クラスI(MHCクラスI)を介して細胞表面に提示することが知られている。細胞傷害性T細胞はこのMHCクラスIを認識して殺傷するが、癌細胞によってはMHCクラスIを介して特異的な抗原を示さない場合がある。γδ型T細胞は、このMHCクラスIを介さずに癌細胞を殺傷する能力があると考えられている。