タモキシフェン投与5年と10年との比較を行った無作為化試験ATLAS(Adjuvant Tamoxifen Longer Against Shorter)の中間解析が発表され、5年投与群に比べて10年投与群(5年以上投与を継続した群)での無病生存率が有意に高いことが明らかとなった。英Oxford大学 のRichard Peto氏が12月13日から16日に開催されたサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表した。

 同試験は世界38カ国、420の病院から1万1500人を対象に1996年から2005年にかけて行われたもので、5年間のタモキシフェン投与終了後、タモキシフェンを中止した群と更に投与を継続した群とに分け、その効果が評価された。試験治療期間の途中の2年時点で投与を継続していたのは83%だった。エストロゲン受容体(ER)の状態は59%が陽性で41%は不明だった。

 同試験での5年投与群と10年投与群における再発率は、2年目までが10年投与群で347人/10818人(3.2%)、5年投与群で383人/10621人(3.6%)、2から4年目までが10年投与群で296人/10395人(2.8%)、5年投与群で327人/9984人(3.3%)、5年以上では10年投与群で96人/3973(2.4%)、5年投与群で115人/3812人(3.0%)、トータルでは10年投与群で739人/25186人(2.9%)、5年投与群で825人/24417人(3.4%%)となり、10年投与群における再発率が低かった。

 Peto氏は、5年以上のタモキシフェン投与の過去の臨床試験などから、2002年にNCI(National Cancer Institute)が出した「タモキシフェンを5年以上投与した場合、5年間投与した場合以上の効果はない」とするファクトシートなどを紹介。しかし、今回の試験結果から、5年を超えたタモキシフェン投与で再発率が減少している点を強調し、現在5年とされているタモキシフェンの投与に疑問を投げかけた。