再発性のT細胞急性リンパ性白血病(T-ALL)、T細胞リンパ芽球性リンパ腫(T-LBL)において、ネララビン(商品名「アラノンジー」)を、造血幹細胞移植の前治療に導入することで、生存率が向上することが明らかになった。これは、ドイツにおける多施設共同研究(GMALL)の成果であり、ドイツW.J.Goethe大学のNicola Gokbuget氏が、日本小児血液学会、日本小児がん学会の合同総会のランチョンセミナーで、12月14日に発表した。

 ネララビンは、再発性、難治性のT-ALLとT-LBLの期待の新薬として、発売されたばかり。これまでの発表では、ネララビンの単独治療では高い神経毒性が報告されていたが、今回、細胞移植と組み合わせる投与法では神経毒性を抑えることもできたという。

 Gokbuget氏は、「ネララビンは、7サイクルぐらいから毒性が高まるようだ。1〜2サイクルと短めに投与した上で造血幹細胞移植を併用することで、ネララビンの毒性を低く抑えることができたのではないか」と分析している。

 また、同セミナーの座長を務めた名古屋医療センター臨床研究センターの堀部敬三氏によると、国内でも同様の臨床試験を来年から計画しているという。

 国内の臨床試験では、再発性のT-ALLとT-LBLを対象に、ネララビンを数サイクル投与し、神経毒性の低い他の抗癌剤と順次併用したうえで、再発リスクの高い患者において造血幹細胞移植を行うというもの。