初期乳癌の術後補助療法として、ドセタキセル(商品名「タキソテール」)とシクロホスファミドを投与(TC療法)すると、標準的な化学療法であるアントラサイクリン系抗癌剤ドキソルビシンとシクロホスファミドを投与(AC療法)した場合に比べて、全生存率を改善できることが明らかになった。中央値7年間のフォローアップの結果。成果は12月13日から16日に開催されているサンアントニオ乳がんシンポジウムで、US Oncology Research社のJones S氏によって発表された。

 発表されたのは、USO Adjuvant Trial 9735と呼ばれる臨床試験の結果。1期、2期および手術可能な3期の浸潤性乳癌患者を対象に行なわれた術後補助療法の試験。TC療法群は、75mg/m2のドセタキセルとシクロホスファミド600mg/m2を21日おきに4回投与した。AC療法群は60mg/m2のドキソルビシン、600mg/m2のシクロホスファミドを21日おきに4回投与した。TC療法群には506人(うち65歳未満が428人)、AC療法群には510人(うち65歳未満が428人)が登録された。

 7年間の間にTC療法群では88例の再発が起こり、AC療法群では118例の再発が起きた。また、死亡数(全原因を含む)は、TC療法群が58例、AC療法群では84例だった。

 7年時点での全生存率はTC療法群が87%に対してAC療法群が82%、ハザード比0.69(95%信頼区間0.50-0.97)で統計学的に有意にTC療法が優れていた(p=0.032)。また7年時点での無疾患生存率もTC療法群が81%、AC療法群が75%、ハザード比0.74(95%信頼区間 0.56-0.98)で統計学的に有意に再発のリスクを減少させていた(p=0.033)。65歳の年齢で区切って解析した場合、65歳未満、65歳以上のどちらの場合もTC療法の方が、無疾患生存率が良かった。さらにHER2陽性、陰性で分けても両群でTC療法の方が無疾患生存率が良かった。

 血液学的な副作用はグレード3-4の好中球減少が、TC療法群の65歳未満の患者では60%に、65歳以上の患者では52%に見られた。AC療法群では65歳未満の54%、65歳以上の59%に見られた。グレード3-4の発熱性好中球減少は、TC療法群の4.4%、AC療法群の2.3%に見られた。