PR1ペプチドワクチンが骨髄性白血病に有効である可能性がフェーズI/II臨床試験の結果明らかとなった。投与による副作用は少なく、イベントフリー生存期間の延長が確認された。結果は12月8日から11日にアトランタで開催された米国血液学会で、米Texas大学MD Anderson Cancer CenterのMuzaffar H.Qazilbash氏が発表した。

 PR1ワクチンは、癌細胞に過剰または異常発現している2種類の骨髄性白血病関連抗原から作られたペプチド。PR1ペプチドが免疫反応を誘導すると、PR1に特異的な細胞障害性T細胞が産生され、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病の細胞を殺傷するという。

 ワクチンの投与はHLA-A2抗原陽性の66人(急性骨髄性白血病42人、慢性骨髄性白血病13人、骨髄異型性症候群11人)を対象に行なわれた。最初の54人の患者は3週おきに3回のワクチン投与を受け、後の12人の患者は3週おきに6回のワクチン接種を受けた。1回のワクチン投与量は0.25mg、0.50mg、1.0mg。

 試験に参加した当時66人の患者のうち53人が疾患が活動状態にあり、13人が寛解状態だった。53人の患者のうち、免疫反応が誘導できたのは47%にあたる25人で、53%にあたる28人では免疫反応は誘導できなかった。免疫反応が誘導された25人のうち、36%に当たる9人で臨床効果が確認され、免疫誘導できなかった28人で臨床効果があったのは3人だけだった。またイベントフリー生存期間は、免疫反応が誘導できなかった群では2.4カ月であったのに対して、免疫反応が誘導できた群では、8.7カ月と有意に延長することができた。投与用量間で、免疫反応の誘導性に差はなかった。試験開始時に寛解状態だった13人は中央値30.5カ月の間、寛解を維持することができていた。

 PR1ワクチンで起きた副作用のほとんどは接種部位反応で、被験者は十分に投与に耐えることができた。

 現在、慢性骨髄性白血病と骨髄異型性症候群を対象に、MD Cancer Centerでフェーズ2試験が計画中か進行中で、急性骨髄性白血病についてはワクチンメーカーによってフェーズIII臨床試験が行なわれているという。